北イタリアは寒い地方の食文化
北イタリア人と南イタリア人は人種が違うなどと良く言われますが、確かに陽気で笑い好きな南イタリア人に比べて、神経質で心配性な人が多いと言われています。
フランスに隣接していてビジネスも盛んですから、日本人が想像しがちなイメージとはちょっと違うかもしれません。
時に日本人より慎重すぎて、考え過ぎてしまうという北イタリア人は、シャイで物静かな人が多いとも言われています。
そんな文化に根付いている食文化は、基本的にバターや生クリームを多用した濃厚な料理が多いです。
フランス料理は、一にバター、二にバター、三にバターと言うほど濃厚な味付けが特徴ですが、国境を接して北イタリアもクリーム系のソースが多用される料理が主流です。
そもそもアルプス山脈のふもとにあるわけですから、とても寒冷ですし、酪農地域なので、北海道に近いかもしれません。
寒い地域の郷土料理に多い、煮込み料理やジビエが多く、保存用の加工肉が多用されるのが特徴です。
寒さから身を守るには、乳製品など脂肪分が高い料理でカロリーを摂取する必要があるのです。
代表的な料理は
北イタリアで代表的な料理は、手打ちの生パスタでしょう。
パスタはもちろん、南北両方のイタリアで共通して食べられている料理ですが、乾燥した気候を利用した南イタリアの乾燥パスタではなく、打ったままの生麵です。
これは、北イタリアでは乾燥に耐えられるほど硬い小麦が採れなかったという理由があります。
柔らかめのゆで具合で、よく絡む濃厚なソースが料理の特徴です。
また、リゾットなどは北イタリアの特徴的な料理で、米を多く使った料理があります。
ミラノは北イタリアの大都市なので、そう聞けばミラノカツレツを思い出す人も多いでしょう。
バターで揚げたり焼いたりするのが特徴で、これだけはクリームなどの濃厚なソースは使われません。
また、トスカーナ州は酪農地域で、アンガス牛が有名です。
赤身部分を焼いたビステッカはいわゆるTボーンステーキで、骨を掴んでかぶりついて食べる料理です。
そしてピエモンテ州は、仔ウサギの詰め物などジビエも有名です。
ピエモンテは山のふもとという意味で、チーズやバターなどの乳製品が多く、青カビのゴルゴンゾーラも特産品です。
ピエモンテ州の赤ワインは有名
ピエモンテ州は赤ワインの産地としてとても有名です。
有名なバローロやバルバレスコはピエモンテで生産されていて、地元の肉料理にとても合います。
北イタリアは軟水が多いため、ワインが美味しく作れると言われています。
濃厚な料理と良く合うので、北イタリアの赤ワインは北イタリアの料理と合わせると良いでしょう。
また、チーズ作りが盛んということもあり、北イタリアの有名なデザートにティラミスがあります。
まろやかなマスカルポーネチーズで作られるティラミスは、ヴェネツィア生まれの代表的なドルチェです。
日本でも一時期大ブームになり、イタリアンのお店では完全に定着しています。
風味豊かで、しっかり食事をしたい時には、北イタリアの料理はおすすめです。